2008年04月08日

そして今後の話

「アクセス300円構想が先ではないか論」,いよいよ最終回です。

そもそも,来年度の活動やこれからの方向性を考えていくための話題提供,と思って,書き始めたのですが・・・。コレが例によって,あれこれ長くなってしまいました。
ここまでおつきあいいただいている方には,厚く御礼申し上げます。
(今回も長いです)

【代表のプチ主張シリーズ】
  
 
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さて,一般市民の立場でできること,って話ですよね。
先日,まちフォが開催した市民連続講座を聞かせていただき,ひとり一人が出来ることもある,という認識を新たにしました。

そこで,交通研。
ま,「公共交通の利用促進を利用者の立場で」とか,「わかりやすい情報提供」とか,それなりに,テーマは,ありますよ。
では,何のために? 何を目指して?
もちろん,実現可能なことばかりではありませんよ。仕事でやってるわけではないので,夢を語ってみたって,いいですよね。

その一つは・・・
このシリーズでとりあげてきたような,均一運賃制や,費用負担について,行政,事業者,利用者,それぞれの思惑が,どうも一致しない場合。合意を形成していくための「第三者機関」があればいいな,と思うことがあります。

たとえば。
なぜ,仙台には「バスターミナル」と呼べる施設が,ないのでしょう。
仙台駅前のバス発着場は,バスプール以外の相当範囲に広がっています。
高速バスの乗り場だって,1箇所ではありませんよね。(点在してる,と言ってもいいくらい?)

交通研の定例会でも,このことが話題になったことが,ありました。
「仙台くらいの規模で,バスターミナルがない都市なんて他にある?」
「バスターミナルを整備すべきなのは誰?」
「民間事業者には,そんな余力はないんじゃない?」
「民間事業者の便宜のために税金は使えないんじゃない?」
「そもそも土地代が高くて無理じゃない?」

まず,「必要」という共通認識をつくり,土地を確保して,費用の負担を決めて・・・
気の遠くなるような,プロセスが想像されます。

特に,必要という認識と,費用の負担についての合意形成がネックかな,と思います。
それを,誰が中心になって,まとめていくかが,さらに厄介な問題ですよね。

行政の都市計画部門? それとも運輸部門? 事業者の協会団体? 

ま,これは,バスターミナルに限った話では,ありませんよね。
路線バスを,そして公共交通を,どのように運営していこうか,ということ全部に,あてはまると思います。
どうやって需要を把握し,それに応える手段を講じ,新たな費用負担が生じる場合の合意形成を,どのように行っていくか・・・。

何か,いい方法は,ないものでしょうか。

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かつて,市民活動の大先輩に,こんな話を聞いたことが,あります。
それは,2007年3月に仙台で行われた,第4回全国バスマップサミット(7月20日の記事参照)の,ときのこと。
初日のプログラムの終了後,居酒屋で全国の人達と話をしていると,コレかも! という話題に,なりました。

アメリカには,「TMA」という市民組織が,あるそうです。

“Transportation Management Associations”

これは,国内では「交通マネジメント協会」といいまして・・・,都市圏の渋滞など,交通問題を解決するためのプログラムを実施する民間組織を指す場合が多いようです。
が,聞くところによると,御本家アメリカの組織は,ちょっとニュアンスが違う部分が,あるようなのです。

アメリカの地域交通計画でよく見られるパターンとは,行政と交通運営機関の代表者などで構成する,共同政策助言委員会がまずあって,そこに地方行政の技術スタッフと市民代表が,交通政策代替委員会というのを,設けているそうです。
で,TMAは,
その副委員会の一つである,交通需要マネジメント副委員会を担う市民組織,
すなわち「交通管理政策協会」というものらしいのです。

つまり,交通計画の立案・実行に際しては,TMA(交通管理政策協会)が,住民に何度も公聴会を開催するなど,常に住民の意向を吸い上げる窓口となっています。それとともに,新聞その他のメディアへの掲載,ダイレクトメールの発送,各戸へのポスト投函と,様々な形で,徹底的に情報を開示しています。

行政などの執行機関と一般市民との間をつなぎ,合意形成に大きな役割を果たしている市民組織こそが,TMAであるとのこと。
そのように,理解をしました。

う〜ん。
合意形成には,こういう仕組みが必要なんですよね〜。

さらに,
ジョッキを傾けながら,当の老舗団体の会長氏いわく,将来的には,このTMAをやりたいんだ,とのこと! 
これには,大いに刺激を受けてしまいましたよ。

これこそ,交通研の目指すべきものカモ!
だって,我々の取り組んでいる「わかりやすい情報提供」って,つまるところ,このTMAとやらに,行き着くんではないかい!?

それは,今でも頭の片隅にグルグルと,渦巻いています。
(あまり話したことは,ないのですが・・・)

 *** *** *** *** *** 

もちろん,将来的にTMAを目指すと,決めたわけではありませんよ。一つの方向性として,どうかなあ,と個人的に思っている段階の,話です。だって,これは,ちょっと壮大すぎる話ですよね。

原点にかえると,
交通研は,「公共交通を使いやすくするために,自分たちでできることをやっていこう」が,合い言葉。
メンバーは,“利用者の立場から公共交通利用を促進したい”という趣旨に賛同し,集まっている。
これには,まあ,異論はないだろうと思っています。

でも,「自分たちでできること」の範囲を,どう設定するかについては,考え方は様々だろうな,とも思います。

「個人で行動するにあたり,情報交換したい。」これも,アリだと思います。
「第三者に働きかけていきたい。」これも,アリだと思います。

さらに,第三者に働きかける方法として,
・情報発信など間接的なものにとどめるか。
・イベント開催など直接的なものに踏み込むか。

また,費用的な制約として
・自己負担が可能な範囲でとどめるか。
・何らかの資金導入を考えるのか。

それにも増して,
“何のために”わざわざ集まって,それを行おうとするのか。

こういったことを,今年度の残り時間で,メンバーのみなさんと,考えていきたい。こう思っている次第。

さて,4月の定例会では,どんな意見が,聞けるのか。非常に,楽しみであります。


で,
ホント長くなりましたが,代表のプチ主張シリーズは,これで,ようやく,終了です〜。
いや〜,長かった。

読んでいただいたみなさま,本当に,ありがとうございました。
(大変お疲れさまでした。)

それでは,また。


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TMAについては,
「RACDAかわら版 第8号(2005年4月)」(路面電車と都市の未来を考える会)などを参考にしました。
 

posted by 代表 at 21:00| 交通研な日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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